ペンフレンド
一通の手紙から、世界へ。そして宇宙へ 昔の詩を整理していて、ふと小学生の頃のことを思い出しました。 当時、子ども雑誌には「ペンフレンド」のコーナーがありました。 海外の子どもたちと手紙で交流するためのページです。 小学生の僕は、そこに載っていた二人を選びました。 アメリカの男の子と、フィリピンの女の子。 英語なんて、ほとんど分かりません。 それでも辞書を片手に、何日もかかって手紙を書きました。 「文通してください」 ダメもとで送った手紙でした。 すると数週間後、フィリピンの首都マニラから返事が届きました。 驚きました。 そして、嬉しくて、家中を飛び回って喜びました。 「英語が通じた!」 「海外に友達ができた!」 今考えると、何とも微笑ましい出来事です。 でも、この一通の手紙は、僕にとって大きな出来事でした。 それまでの僕の世界は、となり近所、そして町内くらい。 ところが、海の向こうに本当に友達がいる。 フィリピンという国がある。 自分とは違う場所で、違う言葉を話しながら暮らしている子どもがいる。 それまで遠い存在だった「海外」が、一気に身近になりました。 その後も、家族のこと、日本のこと、世界のことなどを書いて手紙を送りました。 返事を待つ数週間は、小学生の僕には何年にも感じられるほど長い時間でした。 そして、いつの間にか僕の世界は、 日本から世界へ。 そんな頃、世界では大きな出来事が起きていました。 ガガーリンが宇宙へ飛び立ち、米ソの宇宙開発競争が始まっていました。 テレビや新聞から飛び込んでくる世界のニュース。 そして、宇宙のニュース。 小さな少年の心には、想像もつかないほど大きな衝撃でした。 「世界って、こんなに大きいんだ。」 「宇宙って、こんなに大きいんだ。」 今振り返ると、海外文通と宇宙開発競争は、別々の出来事ではなかったような気がします。 一通の手紙によって、僕の目が町内から海の向こうへ向いた。 そして、その先に世界があり、その世界のニュースの中に宇宙があった。 もし、あの頃ペンフレンドと出会っていなかったら、僕は世界や宇宙を、あれほど身近に感じることができなかったかもしれません。 小さな出会いが、その後の人生の視野を大きく広げてくれた。 そんな思いを、今回、一曲の歌にしてみました。 曲のタイトルは、 「ペンフレンド」 です。 一通の手紙から、...