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国際宇宙ステーション後の、世界の近未来型宇宙ステーションの大きさ比較!

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国際宇宙ステーションの後の2030年代宇宙ステーションの大きさ比較! 国際宇宙ステーションの運用は2030年で終了し、2031年の1月に地球大気圏に突入し南太平洋に沈みます。 その運用終了前後に多くの近未来型宇宙ステーションが建設されます。 世界の現在ある宇宙ステーションと、建設予定の近未来型宇宙ステーションの大きさを比較しました。 次は私が宇宙講演会で使用している資料です。 宇宙ステーションの大きさ1位から4位 資料作成:著者 宇宙ステーションの大きさ5位から7位 資料作成:著者 但し、 日本のデジタルブラスト社の宇宙ステーションは詳細データが公開されていないために順位には加えません。 国際宇宙ステーション 写真提供:NASA <大きい順> 1、 国際宇宙ステーション (乗員数 7人 ) 現在の米国を中心にロシア・日本・欧州・カナダなど15か国で運用している国際宇宙ステーションは大きなサッカー場くらいです。2030年で運用終了。 国際宇宙ステーション 写真提供:NASA 2、米国ブルーオリジン社の 宇宙ステーション「オービタルリーフ」 (乗員数 10人 ) ほぼ現在の国際宇宙ステーションと同じ大きさ。現時点で乗員数においても、国際宇宙ステーションより多く、今後追加モジュールにより更に巨大宇宙ステーションになる可能性が高い。早ければ2025年に完成、遅くても2028年完成予定。 宇宙ステーション「オービタルリーフ」 写真提供:Blue Origin 3、米国ノースロップグラマン社の 宇宙ステーション「Base Module」 (乗員数4~ 8人 ) 民間宇宙ステーションは市場の要求等に応えてモジュール追加の可能性が国家機関に比べて早く対応するために、これも巨大宇宙ステーションへと進む可能性が高い。 2028年ごろまでに完成予定。 ノースロップグラマン社の宇宙ステーション 写真提供:Northrop Grumman 4、米国アキシオムスペース社の 宇宙ステーション「アキシオムステーション」 (乗員数 4人 以上) 最低乗員数は4人であるが、モジュールの数で大きさも乗員数も変わってくる。 来年ISSの機首にモジュールを接続後に客室など宇宙ホテルなどを接続。2028年にISSから切離して右端の宇宙ステーション「アキシオムステーション」となる! 右端がアキシオムスペース社の

世界の民間パワーで宇宙開発を一気に進化させよう!

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宇宙開発に世界中の民間の力が加わることに期待します! ニューシェパード 写真提供:Blue Origin 現在、米国を中心に宇宙開発に民間パワーが加わり、20年程度で宇宙開発に多くの革命を起こし数十年間分も一気にステップアップしたと言われています。 スターシップ宇宙船 写真提供:spaceX 日本政府も遅ればせながら、予算のない若者たちの宇宙ベンチャーを支援するシステムも5年から10年ほど前、本格的な支援を開始し多くのベンチャーを誕生させたことにより、日本の宇宙産業は一気に世界のトップクラスの仲間入りしようとしています。 日本はサムライの時代から、建築物や衣服さらに飲み物・料理などにおいても元来技術力を大切にする国柄で下地はありましたが、 極めつけは、戦後の科学者やエンジニアの頑張った姿勢が大きかったと私は思います。 日本は第二次世界大戦で敗戦国となり、全国の大きな都市の多くは焼け野原とされました。 そんな中、戦後直ぐに科学者やエンジニアが夢であった宇宙を目指したのです。 設備も予算もないのに工夫に工夫を重ねて、敗戦国にもかかわらずソ連・米国・仏国についで世界で4番目に人工衛星打ち上げに成功しました。 それらの成果がマスメディアで報道され、多くの国民に勇気と夢を与えました。これが日本の高度成長への要因の大きな一つとなったことは確かです。 今でも予算や設備がない時に工夫で乗り越える姿勢は続いています。例えば、世界から注目されている日本の小惑星探査機についても、米国や欧州から比べると予算的には1/10程度であり、世界初を連発しています。 その反面、今の若者には耐えられず恵まれた環境の海外に行ってしまう優秀なエンジニアも増えています。 元エンジニアの立場として言わせて頂ければ、明日を担う若者たちを育てるためにも、せめて世界と同等あるいは同等近くまで上げて、日本の宇宙産業に勢いをつけて欲しいと思っています。 と言うことで、期待するのが民間の力です。これだけ民間の会社が増えると、条件の良い会社にヘッドハンティングされることも出てきます。 宇宙産業の会社が徐々に成長して、世界と勝負するようになると、プロジェクトにかける予算も世界標準となるからです。 これは国家事業では無かったことです。 インタステラ―テクノロジズ 写真提供:Interstellar Technologies 世

国際宇宙ステーション退役後、近未来型宇宙ステーションの建設ラッシュ!

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地球近郊宇宙への経済圏づくりスタート! 地球の周りを回る地球近郊宇宙へ人類が進出して60年以上経過しています。 特に活発に進出したのは、1981年のスペースシャトル誕生からである。スペースシャトルは約30年間で135回の飛行、延べ852人の宇宙飛行士が数週間搭乗し実験や研究を繰り返した。 国際宇宙ステーションからの地球 写真提供:NASA 更に国際宇宙ステーションが2000年に誕生し宇宙滞在がスタート、2030年までの30年間の運用を決定。2021年12月時点で19か国・251人の宇宙飛行士などが国際宇宙ステーションに滞在した。現在では半年の滞在が標準になった。 このスペースシャトルや国際宇宙ステーションなどで500人以上、延べで1200人以上の宇宙飛行士が宇宙での最先端実験や研究を重ね、たくさんの成果をもたらした。 今後、地球の周りを回る地球近郊宇宙は民間に開放する事となった。世界各国の会社の多くが地球近郊宇宙への進出を希望し、実際準備をスタートしている。そして、地球近郊宇宙に経済圏をつくろうと考えています。 国際宇宙ステーション 写真提供:NASA と言うことで、約50年間つまり半世紀にも及ぶ地球近郊宇宙での国際宇宙ステーションなどによって多くの成果を得ました。 米国を中心に日本・欧州・カナダ・豪州などの宇宙国家機関は、満を持して月面を目指す事となりました。 続いて、現在・地球上で建設が進んでいる民間の会社による近未来型宇宙ステーション建設について話したいと思います。 それから情報は公開されておらず少ないのですが、ロシアの宇宙ステーション「ROSS」と中国の宇宙ステーション「天宮」などの情報もありますので楽しんで下さい! 国際宇宙ステーション退役までに多くの近未来型宇宙ステーションが誕生予定 国際宇宙ステーションは2030年まで運用予定であります。 国際宇宙ステーション 写真提供:NASA ですので、2031年の1月に地球大気圏に突入し南太平洋の「ポイント・ネモ」に沈める予定。「ポイント・ネモ」とは、 地球上で一番陸地から遠い場所で宇宙船の墓場と呼ばれているニュージーランドと南米チリの中間点。 数年前に米NASAが民間の会社から宇宙ステーション建設を希望する会社を募集しました。結果一昨年末に3社+1社を選びましたので紹介します。 と言う事で、これから数年の間に近

人類を火星に飛躍的に近づけた、凄い宇宙船が誕生!

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  宇宙船クルードラゴンとファルコン9ロケット 写真提供:NASA 人類が火星の地に降り立つ日が急激に早まった! 火星に立つ宇宙飛行士 写真提供:NASA 世界のメディアは、もっともっと、この大偉業を称えるべきだと思う。 日本のメディアは更に輪をかけた報道姿勢、こんな事やっているので新聞やテレビ離れが進むのです。 人類が、こんな凄いことをやってのけたのだから、もっとPRして研究者やエンジニアを含む関係者の皆さんを称え、世界中の皆さんを元気にすることもメディアの使命であると思う。 有人宇宙船クルードラゴン 写真提供:NASA ご存知ない方のために、人類の大偉業ニュースを簡単にお知らせします。 アメリカのケネディ宇宙センターからファルコン9ロケットで民間初の有人宇宙船クルードラゴンを打上げ、予定通りの軌道に投入、国際宇宙ステーション(ISS)に到着したのです。 世界で初めて 民間会社が製作した有人宇宙船が宇宙飛行に成功 した。アメリカはスペースシャトル以来9年ぶりの有人飛行となったのでした。 偉業達成を成しとげたのは、有人宇宙船クルードラゴンと打上げロケットのファルコン9を製作した スペースX社 。 その後、国際宇宙ステーションを離れ大西洋に無事着水して成功となたのです。 無人で着水した時のクルードラゴン 写真提供:NASA この凄い宇宙船のこれまでの成功により、夢物語のように感じていた 人類が火星の地に降り立つ日が急激に早まった と言われている。 世界一の巨大航空機メーカー・ボーイング社を破った戦略! 多くの有人宇宙船メーカーから選ばれたのは世界一の巨大航空機メーカーのボーイング社。もう一社が選定時、創設12年目と言う出来たばかりの宇宙ベンチャー企業のイーロン・マスクさん率いるスペースX社。つまり最終的には、この2社での戦いとなった。 当初は、全ての面で力の差をみせつけた ボーイング社の有人宇宙船スターライナー が有利とみるのが大方の予想であった。 両社ともに苦戦し開発スケジュールは遅れ気味であった。 今から4年前の3月にクルードラゴンのデモ1と言うミッションで、無人で国際宇宙ステーションに行き5日間程度滞在し、地球に帰還する飛行試験で見事に成功! 更にクルードラゴンは2020年1月のロケット打上げ後1分半に緊急脱出する試験にも成功している。 一方、ボーイング社のスタ

有害な太陽風、でも太陽風は私たちを守ってくれている!ウィズ太陽風対策

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  太陽風って何?どこまで飛んで行くの? 太陽圏の端近くを飛行中にボイジャー1号が撮影した白丸の中の地球 写真提供:NASA 太陽表面の部分的な爆発である太陽フレア、これによって私たちにとって有害な高温の電気のツブの集まりである太陽風が地球や太陽系の惑星に飛んできます。 太陽フレアが多く発生する太陽の活発な活動時期は、11年に一度という周期を繰り返しています。 太陽から出た太陽風は水星・金星・地球・火星・木星・土星・天王星・海王星の8個の太陽系全ての惑星を越えて、さらに180億km彼方まで届いているのです。 その太陽風の届く範囲のことを「太陽圏」と言います。太陽圏は太陽系より狭い範囲です。 飛行中のボイジャー1号 写真提供:NASA この太陽風の届く外れまで行くのに、時速6万kmの高速で35年もかかっています。今まで人類の探査機では、ボイジャー1号とボイジャー2号が通過しています。 ボイジャー1号・ボイジャー2号ともに、打ち上げから45年ほど経っています。出会うかもしれない太陽圏外の知的生命体へのプレゼントを持って果てしない長い宇宙の旅を続けています。 ゴールデンレコードと言うメッセージを持って航海中のボイジャー1号 写真提供:NASA 私たちを太陽風から守っているのは地球の磁石 有害な太陽風から、私たちを守ってくれるのは地球の磁石、なぜ?  太陽風は磁石に近づくと片方の電極に吸い寄せられると言う性質があるからです! 著者制作の宇宙講演会用の資料 地球の磁石がバリアとなり地球の中には入れない。その太陽風の一部のツブは地球の磁石にそって北極や南極上空から入り、そして空気とぶつかり、美しいオーロラとなります。 その空気のツブの成分によって色が変わる。高い所は酸素が多いので赤色、そして緑色のオーロラ。低い所は、チッ素が多くなり、紫色やピンクとなります。 著者制作の宇宙講演会用の資料 ですので、一般的には強い太陽フレアが発生すると危険だと思うのですが、オーロラファンは喜んでいます。 それ以外にも喜ぶ人たちがいます。私も、その仲間でした(^^♪、アマチュア無線家です。小さな10ワットくらいの無線機でも世界中とコンタクトできるようになるからです。日本から遠い欧州や南米などとも小さな無線機で話すことができました。 そうは言っても、太陽風による甚大な被害のことを知ると、オーロラファ

なんとロケットの先端フェアリングまで船で回収、動画紹介

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目指す方向がブレないスペースⅩ社 米に有人宇宙船を誕生させ、乗りに乗っている米スペースⅩ社の再利用ロケットについての話題です。 ファルコンヘビーロケット 写真提供:SpaceX とにかく、2002年の創設以来、会社の目指す方向がブレないスペースⅩ社、まずは日本車のように買っても殆ど故障しない車のような品質の良い宇宙船やロケットを目指す。 また、今のような宇宙開発では、いつになっても誰もが行けるような宇宙旅行時代は来ない。だから、ロケットも宇宙船も再利用出来るようにしなければならない。 勿論、そんなことは誰だって分かっているが難しいと誰も手をつけなかった。または、開発はしていたがどうせ無理と本腰を入れて、お金を多く費やしていなかった。 しかし、スペースⅩ社は上記2点を含む多くの宇宙開発を発展させるための改革に当初から、しかもロケット打上げ成功する前、つまりロケット失敗中も言い続けていた。 だから、まずロケットの打ち上げに成功してからなどと揶揄されたこともあった。 しかし、当初から目指した方向がブレることなく着々と実績を重ね、再利用ロケットを実現してしまった。 世界の宇宙ベンチャーの鏡となり、世界のロケットメーカーの目指すターゲットとなったスペースⅩ社。 再利用ロケット、ロケットの着地とフェアリングのキャッチ動画 低コスト化と高品質化姿勢をブレることなく徹底しておし進めた成果が徐々に出て、ロケット打上げと再利用技術のロケットや大型ブースターの着艦や着陸が確実のものとなってきた。 それでは、ファルコン9ロケットの一段目ロケット着地の様子の映像があります、見て下さい。 第一弾ロケットの着地を見ていただいたので、次は第一弾ロケットの周りに付いているブースターの着地の様子を見て下さい。ファルコンヘビーのサイド・ブースターです。 フェアリングや小型ブースターは船で回収するスタイルとなりました。 ロケットの先頭の部分で宇宙船や人工衛星などをカバーする白い部分をフェアリングと言います。このフェアリングは二つに割れて落ちてきます。フェアリングを船で回収する映像を見て頂きます。 次の写真はスペースⅩ社のフェアリング回収艦隊です。 フェアリングは大小種類によって違いますが価格は数千万から数億円です、大型ロケット全体の費用からすると僅かですが、こういう点も無駄にしない姿勢が良いと思います。