First Business Trip! ~若きエンジニアの夢~
First Business Trip! ~若きエンジニアの夢~ エンジニアとして働き始めた頃、海外出張は特別な存在でした。 日本が高度成長を続けていた時代、海外の最先端技術に触れられる機会は限られており、特にアメリカ東海岸への出張は、多くのエンジニアにとって憧れの舞台でした。 私にも、その日がやってきました。 三十路を迎える頃、たった一人で数か月に及ぶ初めての海外出張です。 成田空港を飛び立ち、アラスカ上空では美しいオーロラに出会い、夜のアメリカ大陸ではラスベガスの輝く灯りを見下ろしながら、ボストンへ向かいました。 初めて現地に降り立った時の高揚感は、今でも忘れることができません。 しかし、本当に心に残っているのは観光ではありません。 現地のエンジニアたちは、私のアイディアを真剣に受け止め、時には鋭く反論しながらも、納得できるまで議論に付き合ってくれました。 国籍や言葉が違っても、「より良いものをつくりたい」という思いは同じです。 ものづくりに国境はない――。 そのことを私は、この出張で初めて実感しました。 休日にはレッドソックスの試合やシンフォニーホールへ連れて行ってもらい、アメリカという国をもっと好きになりました。 技術だけでなく、人との出会いもまた、私にとって大きな財産となったのです。 この経験は、その後の仕事にも大きな自信を与えてくれました。 そして、やがて宇宙開発という国際プロジェクトへ挑戦する土台にもなっていきます。 私は今、若いエンジニアの皆さんに伝えたいことがあります。 世界は決して遠い場所ではありません。 日本で磨いた技術と誠実な姿勢があれば、世界中のエンジニアと対等に議論し、一緒に未来をつくることができます。 エンジニアにとって国際プロジェクトは、スポーツ選手にとってのオリンピックのような舞台です。 だからこそ、毎日の勉強や現場での経験を大切にしてください。 努力は必ず、自分だけの「技」になります。 そして、その技はいつか世界へ羽ばたく翼になります。 私の最初の海外出張は、一つの出張で終わる出来事ではありませんでした。 あの日抱いた夢は、宇宙開発へ、そして今こうして夢を語り続ける活動へとつながっています。 若き日の夢は、年齢を重ねても終わることはありません。 夢は、挑戦し続ける限り、今も未来へ向かって続いているのです。 ※こんな気持ち...