あの頃、僕たちには「ひみつ基地」があった ― 近所の仲間と遊んだ、小さな塩の山 ― 子どものころ、家の近くに小高い塩の山がありました。 そこは、近所の仲間たちと毎日のように遊んだ、僕たちだけの「ひみつ基地」。 陣とり、缶けり、チャンバラごっこ、鬼ごっこ……。 道祖神祭りの灯篭を作ったり、小屋づくりの材料を集めたり、十五夜や十三夜のススキを取りに行ったり。 思い返せば、塩の山は遊びの宝庫でした。 地域の大人たちも、僕たちがそこで遊んでいることを知っていたはずですが、知らないふりをしてくれていました。そんな大人たちの温かさも、今になって思い出します。 そして、うれしいときも、悲しいときも、山の上の大きな石に腰掛けて、月や夜空を眺めていました。 あの頃の僕にとって、塩の山は小さな冒険の舞台であり、心を休める場所でもあったのです。 シニアになって、もう一度訪れた塩の山 ある日、急に懐かしくなって、久しぶりに塩の山を訪ねてみました。 山頂まできれいな遊歩道が整備され、町を見渡せる素敵な場所になっていました。 ところが、昔、仲間たちと遊んだ大きな石や坂、木々のあたりは、安全上の理由で立ち入ることができません。 少し寂しい気持ちにもなりましたが、今の子どもたちの安全を考えれば仕方のないことですね。 それでも、山の上から町を眺めていると、あの頃のワクワクした気持ちがよみがえってきました。 思い出を歌にして 今回、そんな子どものころの思い出を、一曲の歌にしてみました。 タイトルは 「俺たちのひみつ基地」 。 あの頃の仲間たち、得意げに写真におさまった少年、夜空を眺めた大きな石……。 歌を作りながら、忘れていた風景が次々と心によみがえってきました。 いつか孫たちを連れて、もう一度塩の山を散歩してみたいと思います。 そして、あの場所を指さしながら話してあげたい。 「ここがね、おじいちゃんたちのひみつ基地だったんだよ!」 皆さんにも、子どものころ、仲間たちと夢中になって遊んだ場所があるのではないでしょうか。 今はもうなくなってしまった場所でも、思い出の中では、いつまでも残っています。 よろしければ、懐かしい子どものころを思い浮かべながら、聴いてみてください。 「俺たちのひみつ基地」 あの頃の少年たちは、今も心の中で遊び続けています。