2021年が宇宙旅行時代のスタート年です!

 2021年、満を持して人類の宇宙旅行時代がスタートした! 


2021年7月、ヴァージン・ギャラクティック社とブルーオリジン社によって人類の宇宙旅行がスタートしました。 

<2021年7月10日:ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行>

宇宙で無重力空間を味わっているリチャード・ブランソンさん 写真提供:Virgin Galactic



ヴァージン・ギャラクティック創業者のリチャード・ブランソンさんは宇宙船「ユニティ」で宇宙飛行に成功した。

今までは「宇宙旅行時代!宇宙旅行時代!」とメディアなどでは言われていたが、実際は中々スタートしないので、期待して待っていた私たちのような宇宙ファンは、口ばかりで何故スタートしないのか、開発段階で重大なタラブルでも起きているのか心配していました。

でも今回のヴァージン・ギャラクティック社の宇宙旅行成功により、今まで立ち止まっていた宇宙旅行がスタートし、これから大きく前進することになると思います。

ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙船搭乗者 写真提供:Virgin Galactic


2021年7月10日のヴァージン・ギャラクティック社の初飛行は、人類の宇宙旅行の幕開けと言っても過言ではないと思います。
もし私が宇宙旅行関係の任務にあったとしたら、2021年7月10日を「宇宙旅行の日」と制定することでしょう(^^♪!その位、価値のある宇宙旅行となりました。

但し、国際的には地面から上空に向かって100㎞からが宇宙です。ヴァージン・ギャラクティック社の宇宙飛行は86㎞で100㎞までは行ってない。
でもヴァージン・ギャラクティック社が宇宙旅行と言っているのは、米空軍の規定では80㎞以上を宇宙と定義しており、当然無重力を味わえ美しい地球と満天の星空も楽しめるから、まさしく宇宙なんです。

宇宙船「ユニティ」 写真提供:Virgin Galactic



こんな歴史的成功に対して「86㎞は宇宙ではない」などと言ったネガティブな発言は良くないと思います。人類の宇宙旅行の幕開けに相応しい素晴らしい宇宙旅行でした。

ここで一つ断っておきたいのは、バージンギャラクティック社は同様宇宙船でのパイロット2名だけの実験飛行は2018年に既に成功しています。

その歴史的瞬間、きれいにまとめた動画を発見しました。ぜひ見て頂ければ、あなたも宇宙旅行に行った気分を味わえると思います。





今回の宇宙船「ユニティ」には、ブランソンさんのほかには、同社の社員3人とパイロット2人が搭乗。
地上から高々度まで飛行機によって運ばれ、高度13kmで切り離された後、ロケットでマッハ3の速度まで加速、米ニューメキシコ州上空約86kmの宇宙空間まで飛行。

無重力を味わい、そして美しい地球の姿を楽しみ、さらに大気に邪魔されない宇宙空間を楽しんで地球に帰還しました。

地球を眺めている様子 写真提供:Virgin Galactic



この宇宙船「ユニティ」の帰還方法は、どちらかと言うとスペースシャトルの帰還方法に近いですね。グライダーのように飛行場ならぬ宇宙港に着陸しました。


2021年7月20日:ブルーオリジン社の宇宙旅行

2021年7月10日のヴァージン・ギャラクティック社の初飛行より10日遅れで、と言うかブルーオリジン(Blue Origin)社のジェフ・ペゾスさんが7月20日に初飛行と発表後に、対抗意識があるのかヴァージン・ギャラクティック社のリチャード・ブランソンさんが急遽・10日前の日程に変更し初飛行を行ってしまったわけです(*^-^*)。

と言うことで10日間の差はありますが、2021年の同じ7月に其々の宇宙船の初飛行を行ったわけであります。


宇宙船「ニューシェパード」の打ち上げ 写真提供:Blue Origin


ブルーオリジン社は、7月20日の朝(現地時間)、最初の乗客を宇宙船「ニューシェパード」に乗せて宇宙に向けて送り出しました。その後、高度107㎞に達し3分間の無重力を味わい、西テキサス州の砂漠に帰還しました。打上げから着陸まで10分10秒の宇宙旅行でありました。

こちらブルーオリジン社の宇宙船「ニューシェパード」についても、どのような宇宙船なのか、より理解して頂くために動画がありますので見てください。






こちらの宇宙船「ニューシェパード」の地球帰還方法は、

宇宙船「ニューシェパード」の帰還 写真提供:Blue Origin


どちらかと言うと露のソユーズ宇宙船とか米スペースX社のクルードラゴンのように地球大気圏に入ってからパラシュートで速度を落して砂漠とか海面に落下させる方法です。

砂漠に着陸した宇宙船「ニューシェパード」写真提供:Blue Origin


7月20日の宇宙旅行参加者は4名で、ジェフ・ペゾスさん(写真中央)と弟のマークさん(写真一番左)、それから77才で宇宙飛行をしたジョン・グレン飛行士の記録を塗りかえ82才の宇宙飛行最年長記録となった米女性のウォリー・ファンクさん(写真右下)、そして宇宙飛行最年少記録となったオランダ人の18才男性オリバー・デーメンさん(写真右上)でした。

宇宙船「ニューシェパード」搭乗者 写真提供:Blue Origin



今回話題となったのは参加者の一人米女性のウォリー・ファンクさん、20才のころからプロのパイロットとして働き、1961年に12人の他の女性と女性宇宙飛行士を育成する民間の計画に参加。
ファンクさんは男性に負けないような成績でしたが、当時女性は宇宙飛行士に採用されませんでした。

それから、ファンクさんは女性として初の連邦航空局の検査官や国家運輸安全委員会の航空安全調査官などになりました。今回、ジェフ・ベゾスさんから招待され念願の宇宙飛行に参加することになりました。

今年(2021年)実施予定の宇宙旅行

ブルーオリジン社の宇宙旅行

ブルーオリジン社では、年内に同様の宇宙旅行を2回実施する予定です。

スペースⅩ社の宇宙旅行「インスピレーション4」

それから、既にNASAなどの宇宙飛行士を国際宇宙ステーション(ISS)まで宇宙船「クルードラゴン」で送迎しているスペースⅩ社も今年の9月末から12月の間に宇宙旅行を予定しています。

スペースⅩ社が企画している宇宙旅行「インスピレーション4」は地球一周90分程度の場所で、ISSより高い軌道を飛行予定。

宇宙船「クルードラゴン」には4人搭乗予定。NASA宇宙飛行士が乗らない民間人のみでの初めての宇宙旅行。宇宙に数日間滞在しフロリダ沖に帰還予定です。

宇宙船「クルードラゴン」 写真提供:Space X



なぜプロの宇宙飛行士やパイロットが乗らないのかと言うと、宇宙船「クルードラゴン」は全自動宇宙船なのです。
実際、ISSに向かう時にも、地球からロケットで打ち上げたら、自動でISSに自動ドッキングしてくれます。

ISSに到着後の搭乗した宇宙飛行士の話によると、マニュアル操作のスペースシャトルの時よりスムースに緩やかにドッキングしたそうです。
さらに地球に帰る時も全て自動で、海に着水してくれるのです。まさしく夢の宇宙船ですね!
多分、一般の人たちの宇宙旅行を想定して全自動宇宙船「クルードラゴン」を開発したのでしょう。
「クルードラゴン」誕生当時からスマホが使えれば宇宙に行けると言うような事が言われていました。

ロシアのソユーズ宇宙船による宇宙旅行

スペースⅩ社以外の年内の宇宙旅行と言うと、ロシアのソユーズ宇宙船に乗ってISSに行く宇宙旅行があります。

ソユーズ宇宙船 写真提供:NASA



今年12月8日にZOZO創業者の前澤友作さん(45才)が露ソユーズ宇宙船でISS行き12日間滞在予定!日本の民間宇宙飛行士としては初めての宇宙への飛行となります!山崎直子さんも応援メッセージを送っていました。
一緒にISSへ行く平野陽三さん(35才)と今年6月から露で100日間の訓練中であります!

ZOZO創業者の前澤友作さん 写真:本人のツイッターより



更に、前澤友作さんは再来年に月に行く「Dear moon」プロジェクトも楽しみです(^^♪!

それから、露ロスコスモスが史上初のISSでの映画撮影を行うために宇宙に行きます。
クリム・シペンコ監督と女優のユリヤ・ペレシリドさん(写真)それからバックアップ女優のアレナ・モルドヴィナさんらを発表、映画名は「挑戦」。訓練後の10月5日にソユーズ宇宙船でISSへ!

ユリヤ・ペレシリドさん 写真提供:Roscosmos

また露の映画「挑戦」は、今年の10月に続き2ヶ月後の12月にもISSに行っての撮影を予定しています。

映画撮影では、昨年5月6日に米NASAもトム・クルーズ主演でISSでの映画撮影を既に発表している。もし実現すればハリウッド史に残ると期待されている。

但し、米NASAの発表時は詳細日程は発表していない。
昨年の3月に、ISSの商業化を進めている企業「アクシオム・スペース(Axiom Space)」が、スペースX社と、宇宙船クルー・ドラゴンで宇宙飛行者を運ぶ契約を結んだと発表しており、早ければ今年の秋以降に、宇宙飛行士1人と宇宙旅行者3人を8日間以上ISSに滞在する予定。
ですので、米NASAの映画撮影については、宇宙船クルードラゴンを使うとして、早くても今年の秋以降となりロシアの映画と同じ時期か、その後になります。

以上のように今までは、ほとんどなかったと言ってよいと思います。
米宇宙船ではなかったのですが、露のソユーズ宇宙船では3人乗りの宇宙船に2人の宇宙飛行士が乗り、余った一座席を旅行者に売るシステムは以前からありました。

そこに宇宙船を持っていない他の国が自国の宇宙飛行士用に購入するケースもありました。
勿論、そんな時代に宇宙船に乗るのですから、驚くような値段であることは想像つくことと思います、ですから国で買うくらいの価格です。

日本の場合も、テレビ局「TBS」でソユーズ宇宙船の一座席を購入し社員の中から希望者を募り、選ばれた社員・秋山豊寛さんが1990年の12月2日にソユーズ宇宙船に乗って露の宇宙ステーション「ミール」に飛び立ちました。

そんなシステムで数年~数十年に1人程度が乗っていました。

それが、今年は急に1年間で約10件の宇宙旅行が計画され、20人ほどが宇宙旅行に出発します。
まさしく宇宙旅行時代のスタートにふさわしい年となりました。

来年以降は、さらに数倍程度の勢いで宇宙旅行が増えて行くことでしょう。

テレビ番組で宇宙旅行の話しをしている著者



数年前から、私は「宇宙旅行時代が近づいた!」と言うような記事をSNSで沢山投稿していました。それから地域の私のテレビ番組でも宇宙旅行時代特集を数回放送していました。

ラジオ番組で宇宙旅行の話をしている著者(写真左)



更には、ラジオ番組や宇宙講演会などでも数年のうちに宇宙旅行時代が到来すると機会ある毎にお話ししていました。

著者の講演会の様子



そのためか、ブルーオリジン社の宇宙旅行とヴァージン・ギャラクティック社の両社の歴史的瞬間のライブなど見ていると何故か感慨深いものを感じました!待ちに待った宇宙旅行時代、夢ではなかったのですね。
正直・宇宙旅行時代の到来、大変に嬉しいです。

南米チリ赴任時、著者が毎週乗っていた飛行機 撮影:著者



昔の話になりますが、船や飛行機などの時も同様でした。
船の時も飛行機の時も最初は超高価格でお金持ちの皆さんだけが乗っていました。
どちらも数十年くらいの間に、一般の皆さんも乗れるような価格となりました。

終戦直後に生まれた私も、子どものころは飛行機で他の国に行くなんて考えられないと思っていました。それが20~30年程度で海外出張に行くように言われた時には驚いたと言うか感動したことを思い出します。

今、放送中のNHK大河ドラマの渋沢栄一さんが初めて欧州に行くと決まった時に、胸がグルグルしていると言っていましたが、私も初海外出張が決まった時には、そのような気分でした。
数か月の海外出張から帰ってくるまで、がむしゃらに頑張っていました、出張中は夢中でアドレナリン出っ放しって感じでした(*^-^*)!

米国出張時の著者(当時30才代)



宇宙旅行についても近い将来、一般の私たちでも行ける時代が来ることは確かでしょう。
でも、私たちが行けるようになるのは、30年から50年くらいかかるかもしれません。ですから、今現在ではいつになるかは分かりません。

船や飛行機の時代より早目に来るかもしれません。裏付けがあるわけではありませんが、エンジニアの勘のようなもので、科学技術の進歩するスピードなどと照らし合わせて、なぜか私は、そんな気がします。

当分の間は裕福な皆さん方が、ヨットや小型船で航海にでたり小型機やヘリで飛行できるように、宇宙旅行の第一歩としてお金持ちの皆さんが宇宙船で宇宙に行ける時代がきたと言うことです。

できれば元気なうちに、庶民も宇宙に行ける時代が来て欲しい。
胸をワクワクさせながら、楽しみにしていましょう!

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