なぜ人類は宇宙を目指す!(その4:宇宙からの視点)

 「宇宙からの視点」を追加した動機

今回、小学生からシニアの皆さんで特に宇宙に馴染みのない方を対象に「なぜ人類は宇宙をめざす!」と言う大きなテーマに取り組んできましたが、いよいよ「その4」です。

テレビ番組出演中の著者


その1としては、宇宙へのロマン。
その2としては、小惑星などからの宇宙災害対策。
そして前回のその3は、人口増や便利な生活をするために起こる資源不足対策でした。

テレビやラジオ・講演会などでは、これで終わりです。
以上の3つで終わっていれば無難なんですが(笑)

今回は、その4として、宇宙から地球を見る視点についてお話します。

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写真提供:NASA


それでは「なぜ人類は宇宙をめざすのか!」に、なぜ「宇宙からの視点」を入れようとおもったかと言うと、宇宙の話の講演会やテレビ・ラジオなどで話しているうちに、また質問などに応えているうちに自然とそのような気持ちになったというのが正直な話です。


「宇宙からの視点」とは、どう言うことかと言いますと、
私たちみんなが、となりの町に行くような感じで誰もが宇宙に行けるようになると、宇宙から地球を見る目線というか視点が、多くの皆さんに育まれます。

そうなると小さな考え方ではなく、私たちに地球スケールの宇宙スケールの心のモノサシが出来るのです。
自分の生まれ育った町を大切に思ったり家族を愛おしく思う気持ちと同じように地球も大切にしたいと言う気持ちが強くなるのです。


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国際宇宙ステーションでの船外活動 写真提供:NASA

私が地域の人たちに宇宙の話しをしている理由の一つは、ここなのです。

地域の人たちに、そう言った大きな視野を育むことにより、どんな人に対しても相手の立場に立って物事を考えたり、人々が他人を思いやる気持ちが強くなり、地域の人間関係がより向上すると思うからです。

また、そんな環境で子どもたちが育つと、より家族や地域を愛し、その環境が大きな夢に向かうように、後押しするのだと思っています。

更に、そう言った人たちが多く増えると、地球の色々な難問も解決できる方向に向かうのではないかと言うことです。

そのためにも、人類は宇宙を目指すべきだ、宇宙に行くべきだと言う事です。

これらの考えを、後押ししてくれた三つのことがありますので、それぞれについて、お話します。


私たちの故郷は地球です

国際宇宙ステーションへ向かう宇宙飛行士に「あなたの故郷はどこですか?」と質問すると、
皆さん「フランス・パリ」「アメリカ・ボストン」「ロシア・モスクワ」「日本・東京」などなど、それぞれの国名や都市名などを答えてきます。

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真ん中は日本の向井千秋宇宙飛行士 写真提供:NASA


ところが、国際宇宙ステーションに滞在後に同じ質問をすると、
「私たちの故郷は地球です!」と答えます。
そのくらい、実際に宇宙から見る地球の姿はインパクトがあるのでしょう。

このようなお話を映像などを交えて子どもたちにすると、純粋無垢(じゅんすいむく)な心には響き、宇宙から地球を見る視点が育まれます。

子どもばかりではありません、私も経験上から大人にも響くことを知りました。


宇宙を視座に大人が変わる、子どもが輝く。美しい星が生まれる

「宇宙を視座に大人が変わる、子どもが輝く。美しい星が生まれる」、これは私の所属する「子ども・宇宙・未来の会」(略称:KU-MAクーマ)のキャッチコピーです。

以下は、クーマの名誉会長であります的川泰宣さんの、クーマホームページの設立に当たっての一部を引用させて頂きます。


クーマ設立に当たり
左から青い地球、アポロからの地球、ボイジャーからの地球 写真提供:KU-MA


私の自宅の机の前の壁に、上の3枚の写真が貼ってあります。一番左は、地表約400kmの上空から宇宙飛行士が見た、 青く美しく輝く地球。真中は、38万kmの彼方からアポロの飛行士が撮った、月面の上に浮かぶ地球。一番右は、は るか海王星の向こうからボイジャーが捉えた地球。孤独に、しかしわずかに青い光芒を放っています。

いのち──もう10年以上もこの3枚の写真を並べて眺め続けてきた私の胸をコツコツと叩く言葉です。どの写真を 見ても、この星に生きるさまざまな「いのち」へのいとおしさがこみ上げます。
数年前、北海道のある街で、中学生たちにこの3つの地球の写真から連想する言葉を書かせたら、72%の子どもたちが「いのち」と書きました。50歳以上の隔たりを越えて、私の心と共鳴し、心のとびらを開いてくれたのです。
その夜、旅先のホテルで、私はKU-MA の設立を決心しました。


10年ほど前に、このお話を聴いて私はクーマ入会を決めました。
それ以来、子どもたちに「宇宙から地球を見る視点」を持ってもらおうと地域の子ども達に宇宙の話をする活動を続けてきています。

明日の日本を地球を担う子ども達に、地球スケールいや宇宙スケールの心のモノサシを育んで欲しいと思い!

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宇宙講演会中の著者


宇宙に行ってみることで、地球の様々な問題を解決できる


私の大好きな「宇宙兄弟」で出てきた野口聡一飛行士の「三次元アリ」のお話。
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スペースⅩ社の宇宙服を着た野口聡一飛行士 写真提供:NASA


前後にしか動くことの出来ない一次元アリにとっては、前に大きな石を置かれたら世界は終わり。
前後左右に動くことの出来る二次元アリは、前に大きな横にもずっとつながっている石が置いてあったら世界は終わる。
前後左右そして上下に動くことのできる三次元アリだったら、この問題もクリアして上に登って行くことができるというお話です。

何か起きた時に、多方面から考えてみることの大切さを言っておられるのです。
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国際宇宙ステーションからの地球の映像 写真提供:NASA


これは地球に色々な事が起きた場合に、宇宙から地球を見る視点で問題解決に向かえば意外と解決策lがみつかるかもしれません、ということも言えます。

「なぜ人類は宇宙を目指すのか!(その4:宇宙からの視点)」を読んで頂き有難うございました。

南米チリに赴任時の著者



もし機会があったら、
「なぜ人類は宇宙を目指すのか!(その5:)」を投稿したいと思っています。イメージだけは出来ているのですが、まとめられるか分かりません。

遅くなるかもしれませんが、投稿しようと思っています。
その時は宜しくお願いします。お楽しみに!

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