魅力的な南半球のほしぞら!知れば知るほどワクワクする世界

 南半球旅行の事前準備、または生活に潤いを与えてくれる知識として

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アルマ電波望遠鏡と天の川 写真提供:ESO


南半球では北半球の日本の皆さんが見ることのできない、珍しい天体をたくさん見ることができます。
私も数年前に南米チリに2年ほど赴任して日本では中々見ることのできない星空を楽しんできましたのでご紹介致します。

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黄色い部分の南半球 ©Wikipedia


これから南半球に行く予定のある方は素敵な旅行にするための事前の準備として、行く予定のない方は生活に潤いを与えてくれる知識として、それぞれこの投稿を楽しんで頂ければと思います(*^-^*)!


南天に広がる魅惑の星空

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アルマ電波望遠鏡の向こう側に天の川、大アンテナ右上が南十字星 写真提供:ESO


まずは南半球で一番人気があり、日本人にも大変に好かれているのが、ご存じ南十字星です、英語名はサザンクロス。
その左と言うか東から南十字星を指し示すポインター的なケンタウルス座のα星リギル・ケンタウルスとβ星のハダルは、どちらも一等星。
南十字星の2個の一等星と合わせると、4個の一等星がこんなに近くにあるのも珍しいことです。

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著者の講演会資料より


南十字星の左腕星べクルックスのすぐ横には、その美しさから「星の宝石箱」と呼ばれている南十字座カッパー星団。ルビーのように赤く輝く赤色超巨星のまわりに青色超巨星が見えます。
可能なら双眼鏡で見ることをおすすめします。

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著者の講演会資料より


星の宝石箱と言われている、南十字座カッパー星団を拡大すると、次の写真のようになります。

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(カッパー星団 ©eso)


続いて、その下側には全天で最も目立つ暗黒星雲のコールサックがあり、通称「石炭袋」と呼ばれています。暗黒星雲とは、宇宙のチリやガスが集まり後ろの星々を隠しているので地上から見ると黒く見える所。

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著者の講演会資料より




南十字星を挟んでケンタウルスα星とほぼ同じ距離の右側には、近い将来に大爆発を起こしてブラックホールになるだろうと言われているイータカリーナ星雲。

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著者の講演会資料より


コールサック(石炭袋)とイータカリーナ星雲を拡大すると、次の写真のようになります。

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著者の講演会資料より


それから、南十字星の近くには十字星が多く、南半球にくる観光客を悩ましているダイヤモンドクロスやニセ十字があります。

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著者の講演会資料より


最後に紹介するのは、日本人には南十字星の次に人気のある大小のマゼラン雲です。約20万光年先の天体が二つ並んで肉眼でハッキリ見えるのですから、北半球の皆さんには魅力的な天体であることは間違いありませんね。
次の写真は、アルマ電波望遠鏡の上にある雲のような大小マゼラン雲です。

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正面のパラボラアンテナ左上が大マゼラン、その右上が小マゼラン 写真提供:ESO


どうですか、南天に広がる魅惑の星空を楽しんで頂けたでしょうか?


それでは、次回の投稿もご期待下さい!

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