目指せ、世界一の技術力!

人類の技術力を進化させるために、優れた日本の技術力で貢献して欲しい

世界の国々と切磋琢磨してトップの技術を目指すことが、それぞれの国の国力となります。

月周回宇宙ステーション「ゲートウェイ」 写真提供:NASA


最初に戦後の日本の宇宙開発での技術についてお話しします。

人類の宇宙時代の幕開けは、戦後日本に大きな影響を与え技術立国日本誕生へと進むためのきっかけとなりました。

人類は今から60年以上前の1957年に初めて宇宙にソ連がスプートニク1号と言う人工衛星を打ち上げ成功。しかも4年後の1961年にはソ連のユーリー・ガガーリン飛行士を乗せたボストーク1号が人類初の有人飛行を成功。

さらに初有人飛行から8年後の1969年には米のアポロ11号に乗ってニール・アームストロング船長が人類で初めて月面に降りました。

月写真 撮影:著者


これら12年ほどが人類の宇宙時代の幕開けとなったのです。

しかし宇宙開発は米ソばかりではなく、他の世界各国も人工衛星の打ち上げに成功しました。3番目はフランス、4番目は日本、5番目は中国、6番目はイギリスなどが米ソの宇宙開発に続けとばかり人工衛星の打ち上げに成功。

特筆すべきは、この時期に人工衛星打上げに成功したのは、当然のこと直前の第二次世界大戦の戦勝国であり国連の常任理事国である米ソ英仏中の5ヶ国、そんな中に唯一・敗戦国である日本がイギリスや中国より早く世界で4番目に成功していること。

1945年に第二次世界大戦は広島と長崎に原爆を落とし、また東京など主要都市を中心に北海道から沖縄まで日本のあらゆる場所を焼け野原にされ終戦となった。

そんな敗戦国・日本の厳しい環境下においても、今まで長い間に培ってきたエンジニアや科学者の技術を活かして終戦から10年後である1955年に「日本の宇宙開発・ロケット開発の父」と呼ばれている東京大学の糸川 英夫博士らが、有名な日本初のロケット「ペンシルロケット」の水平発射実験を行った。

カッパロケットと糸川英夫博士 写真提供:Wikipedia


第二次世界大戦・敗戦という最悪の状況下でも、このように限りなく広がる宇宙を夢見て、設備環境や予算も無い中を、次の日本を担う若者たちの為にもと思い、当時の世界最先端の研究を重ね宇宙開発に挑戦したことは素晴らしいことだ。

この終戦直後、想像を絶するほど苦しい中でのエンジニアや科学者の活躍を、研究をアシストした学生や新聞やテレビ報道のたくさんのニュースに触れていた多感期の子ども達が影響を受けないはずがないでしょう。

例え宇宙の仕事を目指さなくても、これらの終戦直後と言う厳しい状況下に日本や世界のためにと努力を惜しまず世界一を目指したエンジニアや科学者の姿が子ども達を中心に大人にも勇気を与え、戦後の日本の成長パワーの一つとなった事は確かです。


宇宙講演中の著者


話しは変わりますが、エンジニアや科学者は、なぜ世界一を目指すのか?そんな事は欧米諸国や中露などに任せて、完成したものをお金で手に入れれば良いと言う考え方の人も、数百回も私の宇宙講演会を開催していますので、時には同様な内容を言われる方もおります。

そんな方への私の対応は「大変なお金がかかっている、しかも血の出るような苦労を数年から数十年のあいだ続けて、ようやく完成させた世界初の技術や完成品を簡単に分けてくれると思いますか?」

国名はだしませんが一例を上げますと、ある国が以前から自国でのロケット打上げを国家プロジェクトとして目指していました。

ですので、他の国からロケットを高額で購入し打上げましたが、技術的に重要な場所はブラックボックスとされているので、トラブルが発生しても自国では対応できない。不具合対応を購入先に依頼する形となって日程やお金が大変にかかります。

さらに購入先国との関係が悪化でもしようものならサポートしてもらえなくなり、ロケット打上げも出来なくなりますので、外交にも影響が出てしまうのです。


写真提供:NASA


そんな事もあり、お金も大変にかかると言うことで、独自に自国開発をスタートしましたが重要技術は買えないので何年ものあいだ失敗を繰り返し、予定していた予算を大きくオーバーしてしまいました。

そんな事を繰り返しながら試行錯誤して、ようやく自国製作ロケットの打ち上げまで、たどり着きました。

他国に頼るような事を考えずに最初から努力を惜しまず自国の技術を目指せば、こんなにもお金がかからなかったし、実験や研究を通して多くの若いエンジニアや科学者も育ち、国中の若者や国民全体に頑張って努力することの素晴らしさを伝える事ができたのです。

しかも、日本などから比べると日本の予算をはるかに超えましたが、宇宙開発は数十年遅れとなってしまったのです。この遅れを少しでも短期間で縮めようとするなら莫大な予算を投入しなければなりません。

こんな事は宇宙ばかりではありません。軍事技術やスーパーコンピュータ技術、それから医薬品・リニアモーターカー・空飛ぶ車なども同様です。

特に現在の日本に期待しているのは、これからの宇宙産業です。今、地球近郊宇宙産業に民間の会社が入りビジネス化が進みます、ぜひとも積極的に参入し世界の国々と協力し合い頑張って欲しいです。


国際宇宙ステーション 写真提供:NASA


日本のような資源のない国にとっては、切磋琢磨して世界一の技術力を目指し、同じ価値観を持つ国々と協力しながら、人類の技術力をより進化させるために貢献して欲しいと願っています。 

頑張れ地球人(^^♪!

写真提供:NASA


コメント

このブログの人気の投稿

太陽の黒点が2022年から急増中、2025年と2026年が危険!

世界で輝け!日本のH3ロケット

有害な太陽風、でも太陽風は私たちを守ってくれている!ウィズ太陽風対策