今日はエフエム甲府に出演「ISSなどでの約50年間の実験や研究を終え、満を持して月を目指す日米欧など!」

ISS等での約50年間の実験や研究を終え、満を持して月を目指す日米欧など!

今日はエフエム甲府に出演しました。ラジオ番組でのお話しの内容は「ISSなどでの約50年間の実験や研究を終え、満を持して月を目指す日米欧など!」でした。

月面を目指す宇宙飛行士 写真提供:NASA


ラジオ番組でリスナーの皆さんにお話しした内容

人類が宇宙進出した輝かしい時代と言うと、1981年から30年間のスペースシャトル、2000年から滞在がスタートし2030年まで予定していますので、30年間運用を続ける国際宇宙ステーション。

スペースシャトル・リフトオフ 写真提供:NASA


これらのプロジェクトを含む約50年間の地球の周りを回る有人の宇宙活動で多くの実験や研究経験を得て、これからは満を持して月を目指す事になります。

国際宇宙ステーション 写真提供:NASA


月を目指すプロジェクト「アルテミス計画」は今年スタートしました。
アルテミスⅠと言う無人の宇宙船で月に行くミッションで、いま月に行ってます。
予定では12月11日に地球に帰ってきます。

アルテミスⅠ 写真提供:NASA


アルテミスⅡは、2024年で4人の宇宙飛行士が、月を回って帰ってくる有人の月周回ミッションです。
アルテミスⅢは、2025年で、男女の宇宙飛行士が月面に降りるミッションです。


では、ここで質問です。
地球近郊宇宙や月や火星などへの、人類の宇宙進出が、なぜ加速するようになったのでしょうか?

満月 写真撮影:著者



回答は次の通りです。
  • 月の極に氷がある
  • ヘリウム3等の貴重資源
  • 地球近郊宇宙での研究で人類の宇宙長期滞在が可能
  • 深宇宙に進出する為の訓練場所
  • 各国の民間の会社が加わったこと
  • 科学技術の進歩
  • 昨年、宇宙旅行をスタートし成功したこと
  • その他
それらの条件が合わさって
地球近郊宇宙に世界の多くの会社が進出します。

地球の周りの地球近郊宇宙は民間の会社が近未来型の宇宙ステーションを、早ければ2025年に完成。
遅くても2028年までに完成し約2年間以上は国際宇宙ステーションと併行して運用します。

近未来型宇宙ステーションOrbital Reef 写真提供:blue origin


米アマゾン創業者・ジェフ・ベゾスさんのブルーオリジン社などが建設予定で、この近未来型宇宙ステーションには日本の三菱重工が共同開発します。

月面には、日本もオールジャパンで進出しようと準備を進めています。

今、発表されている情報ですと、
日本は2035年ごろまでに民間の会社とJAXAのオールジャパンで月面に燃料工場を建設します。
これにより月面での広範囲の探査が可能となります。

月面探査車 写真提供:JAXA/TOYOTA


トヨタ自動車とか日産は月面探査車を研究開発中。

鹿島建設は地球近郊や月そして火星などの宇宙でも地球にいる時のように生活できるように人工重力の施設、つまりスペース・コロニーを京都大学と共同研究を進めている。
宇宙と言っても、それぞれの場所と言うか天体によっても重力が違うので、例えば地球近郊宇宙の軌道は0G、月は1/6G、火星は1/3Gなので重力施設の形も異なる。

衛星軌道上の重力施設 写真提供:KAJIMA CORPORATION



清水建設では宇宙ホテル構想を発表しています。

清水建設の宇宙ホテル構想 写真提供:SHIMIZU CORPORATION


大成建設は、月面に地下都市を建設しようとしています。月面地下の溶岩チューブ内に、 長期間にわたり快適に生活できる居住環境づくり。月面で資源探査ミッションを行う宇宙飛行士や月への旅行者に、公園のように開放的で豊かな居住空間を提供しようと研究を進めています。

溶岩チューブの入口で地下都市につながっている 写真提供:TAISEI CORPORATION


また竹中工務店は月面などへの宇宙農場システムをJAXAや東京理科大学などと共同研究開発を進めている。

宇宙農場システム 写真提供:TAKENAKA




またアイスペースと言う東京の宇宙ベンチャーが
あさって11月30日に月面着陸機を打ち上げ予定です。
これは来年の春に月面着陸する予定です。

民間としては世界初の月面着陸を目指す 写真提供:ispace


今月打上げて、月面着陸が何故来年の春かと言うと、
アイスペースと言う会社は、月への荷物輸送サービス、地上で言う運送業を計画していますので、輸送コースなどの調査もあって月面着陸まで数か月もかかるのです。

アイスペースは月面の砂などを地球に持ち帰り、それをNASAで買って頂くことになっています。
早速面白いアイディアで色々なビジネスをスタートしようとしています。
またこの着陸機には、おもちゃメーカーのタカラトミーの小型ロボットも搭載され月面で写真などを撮り地球に送ってくる実験をするようです。

来年春にアイスペースの着陸機が成功すると、民間会社としては、世界初です。

ホンダは循環型再生エネルギーシステムを開発中です。
これは凄いですよ、

月面での循環型再生エネルギーシステムの活用 イメージ図 資料提供:JAXA/HONDA


世界のトップ技術を持つホンダが太陽光と月の水を使い
①呼吸のための酸素
②ロケットなどの燃料
③基地などで使う電気をつくる

これらを繰り返し使うシステムを開発中です。

大林組が宇宙エレベーターの工事を計画しています。電気で電車のように宇宙に行ける時代となります。
今まで宇宙エレベーターは夢物語でしたが、
今から30年前の1991年に日本人が発見した「カーボンナノチューブ」が誕生した事で
実現可能となった。

宇宙エレベーター 写真提供:OBAYASHI CORPORATION


2019年に国際宇宙ステーションに運び、
宇宙でカーボンナノチューブの引張り試験と言うか、耐久試験を実施しました。
又、宇宙空間に1年とか2年間セットして置いて損傷確認。
もし2025年に地上基地を建設スタートできれば
2050年に運用スタートとなります。
25年間のリニア新幹線並の大工事です。
宇宙エレベーターによって、宇宙旅行の価格は一気に下がることが予想される。

その他のJAXAがらみのプロジェクトを一部紹介します。
2023年の春に小型月面着陸機スリムを月面にピンポイント着陸させる予定。今までの着陸精度は数kmでしたが、小惑星探査機はやぶさなどの技術を使い100m以内を目指します。
成功すれば世界初となります。

それからJAXAは月面をテラヘルツ波で調べ水のある場所を探す小型月探査機「TSUKIMI」を2024年に打上げ予定。

JAXAと国立天文台と神奈川大学などが宇宙の暗黒時代を観測する月面天文台を計画しています。
2028年度に打上げの月着陸船に、第1弾の電波望遠鏡搭載予定。30年代に3基、40年代に100基程度に増やして観測精度を高めるという。
世界初の計画。

NASAの写真を使い子供向け講演会資料を作成 資料作成:著者


月面についても、世界の民間会社がたくさん入りビジネスが展開され、また宇宙関連機関や大学なども研究場所を求めて月面に入っていきます。

将来的には月面にも経済圏が誕生すると思われます。

ラジオ番組で私が話した内容を簡単にまとめました。

次回の投稿もお楽しみに!

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