春の大三角の見つけ方

春の大三角の見つけ方

今回は春の夜空に輝く三つの星「春の大三角」を紹介します。

春の大三角

 

まず「春の大三角」を見つける方法からお話しします。

 

最初に夜空の真上から北側に輝いているスプーンのような北斗七星(ほくとしちせい)を探して下さい。

おおぐま座
(おおぐま座の尾の部分が北斗七星)資料提供:study-style


北側の空に目立つ星座なので、直ぐに分かると思います。

そのスプーンの、手で持つ部分をずっと延ばすと、その近くでは一番明るい星がオレンジ色の一等星アルクトゥルス、




北斗七星からアルクトゥルス
(スプーンの手を持つ部分を下るとアルクトゥルス)資料作成:著者


更に下がって行くと、これも青白い明るい星一等星のスピカ、

アルクトゥルスからスピカ
(アルクトゥルスから更に下がってスピカ)資料作成:著者


その右側にアルクトゥルスとスピカから線を出して結ぶと三角形になる位置にデネボラがあります。

スピカからデネボラ
(アルクトゥルスとスピカから線を伸ばし三角形となる位置にデネボラ)資料作成:著者



三つの星の星座名

春の大三角の三つの星、アルクトゥルス・スピカ・デネボラの所属する星座名を紹介します。

アルクトゥルスとは、ギリシア語で「熊の番人arktouros」の意味で、アルクトゥルスは「うしかい座」で一番明るい星。

アルクトゥルスは、年老いた星で赤色巨星です。

また夜空全体でも、シリウス・カノープスに次いで三番目に明るい星です。この明るい星3つは覚えておくと便利です。




うしかい座
(アルクトゥルスのある「うしかい座」)資料提供:study-style


スピカは「おとめ座」で一番明るい星。スピカとはラテン語で「小麦の穂」と言う意味。

おとめ座
(スピカのある「おとめ座」) 資料提供:study-style


デネボラは「しし座」の二等星。デネボラとはアラビア語で「獅子の尾」の意味。

しし座
(デネボラのある「しし座」) 資料提供:study-style

春の大三角の中でアルクトゥルスとスピカは一等星ですが、デネボラだけが、少し暗い二等星です。


春の大三角

(春の大三角) 資料作成:著者




アルクトゥルスのことを、日本では「麦星(ムギボシ)」、スピカを「真珠星」と言います。



春の大三角の星の名前の覚え方

私が講演会や観望会などで、子ども達に教えている春の大三角の星の名前の覚え方は次の通りです。

 

アルクトゥルスの「ア」とスピカの「ス」、そしてデネボラの「デ」で「春の大三角アスデ」と覚えて下さい。

頭が混乱したら、明日出発する、明日出ると言う意味の漢字「明日出:アスデ」とイメージすると覚えやすいでしょう。

また春の大三角の二つの一等星アルクトゥルスを男性でスピカが女性で、これが「春の夫婦星」です。

 

それから、北斗七星からアルクトゥルスそしてスピカを結んだ線を春の大曲線と言います。


春の大三角と大曲線

 (春の大曲線) 資料作成:著者


5月の春の大三角は、初旬の午後8時ごろは南東の空に、徐々に南の空に向かって移動し、5月下旬の午後8時ごろは南の空に春の大三角が進みます。



双眼鏡などを使わなくても、春の大三角は街中でも十分見る事ができます。ご家族やお友達と、ぜひ探してみて下さい。


そして、もっともっと宇宙を身近に感じて頂きたい!



次回の投稿もお楽しみに!


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