地球近郊宇宙への経済圏づくりスタート!
地球の周りを回る地球近郊宇宙へ人類が進出して60年以上経過しています。
特に活発に進出したのは、1981年のスペースシャトル誕生からである。スペースシャトルは約30年間で135回の飛行、延べ852人の宇宙飛行士が数週間搭乗し実験や研究を繰り返した。
国際宇宙ステーションからの地球 写真提供:NASA
更に国際宇宙ステーションが2000年に誕生し宇宙滞在がスタート、2030年までの30年間の運用を決定。2021年12月時点で19か国・251人の宇宙飛行士などが国際宇宙ステーションに滞在した。現在では半年の滞在が標準になった。
このスペースシャトルや国際宇宙ステーションなどで500人以上、延べで1200人以上の宇宙飛行士が宇宙での最先端実験や研究を重ね、たくさんの成果をもたらした。
今後、地球の周りを回る地球近郊宇宙は民間に開放する事となった。世界各国の会社の多くが地球近郊宇宙への進出を希望し、実際準備をスタートしている。そして、地球近郊宇宙に経済圏をつくろうと考えています。
国際宇宙ステーション 写真提供:NASA
と言うことで、約50年間つまり半世紀にも及ぶ地球近郊宇宙での国際宇宙ステーションなどによって多くの成果を得ました。
米国を中心に日本・欧州・カナダ・豪州などの宇宙国家機関は、満を持して月面を目指す事となりました。
続いて、現在・地球上で建設が進んでいる民間の会社による近未来型宇宙ステーション建設について話したいと思います。
それから情報は公開されておらず少ないのですが、ロシアの宇宙ステーション「ROSS」と中国の宇宙ステーション「天宮」などの情報もありますので楽しんで下さい!
国際宇宙ステーション退役までに多くの近未来型宇宙ステーションが誕生予定
国際宇宙ステーションは2030年まで運用予定であります。
国際宇宙ステーション 写真提供:NASA
ですので、2031年の1月に地球大気圏に突入し南太平洋の「ポイント・ネモ」に沈める予定。「ポイント・ネモ」とは、地球上で一番陸地から遠い場所で宇宙船の墓場と呼ばれているニュージーランドと南米チリの中間点。
数年前に米NASAが民間の会社から宇宙ステーション建設を希望する会社を募集しました。結果一昨年末に3社+1社を選びましたので紹介します。
と言う事で、これから数年の間に近未来型宇宙ステーション4つが建設される可能性が高くなりました。4つの宇宙ステーションは現在・地球上での建設が進んでいます。
それ以外に日本の宇宙ベンチャーも宇宙ステーション建設を発表しましたので、併せて紹介します。
さらに、ロシアや中国も宇宙ステーション建設を進めていますので紹介します。
<近未来型宇宙ステーション「オービタルリーフ」>
第一弾は、アマゾン創業者ジェフペゾスさんのブルーオリジン社製の近未来型宇宙ステーション「オービタルリーフ」。日本の三菱重工も共同開発します。早ければ2025年完成、遅くても2028年完成を予定しています。
なぜかと言うと、できれば現在の国際宇宙ステーションと2年間の併用運用を希望しているようです。
「オービタル・リーフ(Orbital Reef)」は国際宇宙ステーションと、ほとんど同じサイズの近未来型の宇宙ステーション。地球を回る軌道500㎞(ISSの軌道は400㎞)に10人(ISSは7人)が滞在できます。
機能拡張モジュールがあり、さまざまなモジュールを追加することにより、さらに大きな宇宙ステーションになります。
近未来型宇宙ステーション「オービタルリーフ」 写真提供:Sierra Space
<近未来型宇宙ステーション「スターラボ」>
第二弾は、こちらも現在地上で建設中なので、2027年ごろの完成を目指すナノラックス社の宇宙ステーション「スターラボ」!
国際宇宙ステーションの半分くらいのサイズで、4人が滞在可能です。
国際宇宙ステーションと同等レベルの最新型の実験室があります。
宇宙ステーション「スターラボ」 写真提供:Nanoracks
<近未来型宇宙ステーション「Base Module」>
ポスト国際宇宙ステーションの第三弾!
米国の会社ノースロップグラマン社も一昨年NASAから選ばれた。
地球の周りを回る地球近郊宇宙に近未来型宇宙ステーション「Base Module」で進出決定(^^♪!
拡張可能なモジュールを設けてあるので、今後巨大な宇宙ステーションになる可能性有り😊!4人から8人に拡張予定している。2028年ごろまでに完成予定。
ノースロップグラマン社の宇宙ステーション構想 写真提供:Northrop Grumman
<近未来型宇宙ステーション「アキシオムステーション」>
現在地上で製造中の国際宇宙ステーション(ISS)の後継機・第四弾😊!
米国のアキシオムスペース社。写真のような面白い宇宙での組立方法、来年ISSの機首にモジュールを接続後に客室など宇宙ホテルなどを接続。
次は宇宙での組立方法の動画です。ご覧ください。
2028年にISSから切離して右端の宇宙ステーション「アキシオムステーション」となる(^^♪!
資料提供:Axiom Space
今までは国際宇宙ステーションだけで20年間ほど運用してきましたが、数年で4つの宇宙ステーションの誕生が期待されます。
続いては、以上の4つの宇宙ステーションより遅れる予定ですが、日本の宇宙ベンチャーが建設予定の宇宙ステーションです。
<日本の宇宙ベンチャーが建設予定の宇宙ステーション>
昨年末に日本初の宇宙ステーション建設を発表した(株) デジタルブラスト(^^♪!
日本初の民間宇宙ステーションの建設で、地球近郊宇宙の経済圏づくりなど目指しているようです。
宇宙実験サービスや通信インフラなどの企業・研究機関・官公庁向けのサービスに加え、スポーツや映像・動画配信など宇宙空間を活用したエンタメとして一般消費者向けのサービスも展開する予定だそうです。
宇宙ステーションのモジュールは、通信やドッキング機構、居住施設などの機能を持つ居住・コアモジュールに加え、サイエンスモジュール、エンタメモジュールの3つの構成で計画を進めている。
最初のモジュール打上げは2030年を予定しています。
デジタルブラスト製宇宙ステーション構想 写真提供:DigitalBlast
<露の宇宙ステーション「ROSS」>
ロシア独自の宇宙ステーション「ROSS」は、2025年以降に打上げを開始予定。完成は2035年の予定。
第一段階では2025~2030年の間に4モジュールが運用、第二段階では2030~2035年の間に2モジュールとサービスプラットフォームを打上げて完成させる。
乗組員は最大でも4人。
宇宙ステーションへの常駐はなく、年2回程度の長期滞在を予定。
<中国の宇宙ステーション「天宮」>
2022年の12月に中国の宇宙ステーション「天宮」は全面的に完成した。
今後も拡張などを計画しているかは分からない。詳細な情報は公開しないので不明。現在3名が乗員している。
※ロシアの宇宙ステーション「ROSS」と中国の宇宙ステーション「天宮」の写真は公開されていませんので無いです。
これらに加えて、欧州やカナダなどの民間の会社も、宇宙ステーション建設に加わる可能性はありますが、現在公表している会社はありませんでした。
国際宇宙ステーションからの地球 写真提供:NASA
今回の「国際宇宙ステーション退役後・近未来型宇宙ステーションの建設ラッシュ!」どうだったでしょうか?
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次回の投稿もお楽しみに!
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